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動物園の獣医さんになりたいと夢見て獣医学部へ入学する学生は例年少なからずいます。しかし同時に動物園への就職は狭き門というのが通説。動物園への就職は実際のところ可能なのでしょうか。実際に動物園で働いている僕の友人の例を参考に、動物園就職の現状をご紹介いたします。

※あくまで個人の経験をもとにのべていますので、事実とは異なる表現がある可能性をご理解ください。

 

 

動物園の運営形態

動物園への就職にはいくつか異なるルートが存在します。まずはそれについて見ていきますが、その前に動物園の運営団体の種類を簡単にお話するのが早いでしょう。動物園の運営は大きく分けると以下の3つに分けられると思っています (他にもあるようですが)。

 

動物園の3つの種類
  1. 公立の動物園で自治体が運営するもの
  2. 公立の動物園で運営は外部に委託されているもの
  3. 民間の動物園

 

はわかりやすいと思います。一般的な~市立動物園などはこれに該当するものが多いです。

 

は例えば東京の上野動物園などがそうで、公立の動物園ですが、運営は東京動物園協会という公益財団法人に委託されています。横浜のズーラシアなどもそうで、首都圏の動物園は外部の団体が複数まとめて管理されていることがあります。

 

はいわゆる民間の動物園です。サファリパークなどはこれに該当しますね。

 

 

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動物園への就職ルート

さて、上で運営の形態を見たので、次はそれぞれへの就活について見ていきましょう。

 

① 動物園を運営する自治体に公務員として就職する

このルートが門戸としては1番広いと思われます。都道府県または市町村に獣医職の公務員として就職し、動物園への配属を希望するというものです。ただし、これは動物園に就職するのではなく、自治体に就職して配属を希望する、というものなので必ずしも動物園で働けるとは限りません。むしろすぐには働けないものと思った方がいいです。

 

友人が説明会でお話した自治体の職員さんの中には20年間ずっと希望していたけど、動物園に配属されなかったという方もいたそうです。逆に僕の知人は新卒で動物園配属になっていました。この辺りは運としか言えないかもしれません。

 

自治体の中には動物園所属の獣医として募集する場合があります (中途採用のみのところも多い)。最近では公立の動物園獣医師のあり方も見直されつつあるそうで、動物園所属の獣医師として募集する例も増えているようです。募集が出ていないか随時確認してみてください。

 

メリット

  • 身分が安定している
  • 就活の時期もしっかり決まっている
  • 採用自体はそんなに難しくない
  • 仮に配属で動物園に行けなくても、職を失うわけではない。

 

デメリット

  • 動物園以外に配属される可能性も十分ある。
  • 動物園に配属されてもいずれ転属する可能性が高い。
  • いつまでたっても動物園に行けないかも

 

ということで、動物園以外の公務員の仕事にも興味があり、「動物園いければいいな~」くらいに考えられる人はおすすめです。逆に絶対動物園しか無理!という人にはおすすめできませんが、動物園の募集がなかったときの保険として受けておく人も中にはいるみたいです。

 

 

② 動物園の運営を委託されている団体に就職する

絶対動物園に行きたい人はこちらを狙っている人がほとんどです。東京動物園協会や、横浜市みどりの協会など、動物園を運営する外部団体は動物園獣医師として採用してくれるので、これに応募することになります。

 

採用があるかないかも年によりますし、あったとしても募集は1名のみということも多いため狭き門になります。やはり1名だけだとその中のナンバー1にならなけらばならないため、1人スーパー獣医がいればその年の就職は難しくなってしまいますよね。険しい道です。

 

飼育員の場合でも獣医でも任期つきの嘱託職員としての採用であることも多く、それでも動物園がいいんだというツワモノが受け、そして散っていくそうです。さらに動物園職員の募集が出る時期は予測できず、さらに言えばその年に募集があるかどうかもわかりません。就活なんてとっくに終わった秋や卒業前の冬に募集に面接を受ける、ということも覚悟しなければいけません。

 

メリット

  • 絶対動物園で働ける
  • 都市部で働ける (こうした運営形態が都市部の動物園に多い)

 

デメリット

  • まず採用があるかないかわからない
  • あってもいつ募集がかかるか読めない
  • 嘱託職員としての採用もある

 

ということで、これは絶対動物園がいいという人が最後まで諦めずに受けていく険しき道です。また既卒で経験を積んだ人たちもこういった採用を狙っているので (そもそも中途採用しかしてないところも)、競争もなかなか厳しいようです。

 

 

③ 民間の動物園に就職する

これはそのままです。募集が出ている民間の動物園を見つけて応募し、会社員獣医として務めることになります。当然募集が少なく、お給料も少ないことが多いですね。

 

またこれは上のものにも共通するかもしれませんが、獣医師として即戦力を求められるので経験がない新卒は採用されにくいと言われます。

 

メリットデメリットは上に同じですが、民間就職については募集も少なくわからないことが多いです。ごめんなさい。

 

動物園に就職するためには?

狭き門である動物園就職ですが、どうすれば就職で有利になるのでしょうか。

 

インターン

まず浮かぶのがインターンだと思います。インターンとして動物園で就業体験した経験は志望動機や目的をはっきりさせるのに役立つと思います。ただインターン生だから就活でひいきしてもらえることは一般的にないと言われています。なので特別有利になるものではないと思った方がいいかもしれません。

 

むしろインターンは「本当に自分は動物園に行きたいのか」を確認するために行ったほうがいいと思います。同級生も含めて動物園で働きたいとインターンに行った人は多く知っていますが、「やっぱり違った」と言って動物園を就職の選択肢から除外する人もまた多くいます。

 

研究経験

これを重要視していることが多いと聞きます。動物園の役割は変化を続け、昨今では「研究」が重要視されてきています。そのため学生時代に研究室でどれくらい研究をしていたかを聞かれることも多いそうです。特に動物園での研究は「繁殖」がメインといっても過言ではないので、動物園に行きたい方は、野生動物や繁殖を扱っている研究室に所属するのがおすすめかもしれません。

 

学歴というか、大学の偏差値は獣医の就職には関係ないことが多いですが、やはり有名大学の方が研究に力を入れているイメージがあり、動物園での就職にも有利に働く可能性があるようです (あくまで個人の体験をもとに述べています)。

 

獣医師免許

そりゃそうだと言われるかもしれませんが、獣医師であることは動物園の採用に有利です。これは飼育員の募集であってもそうであると思います。実際に獣医師ですが、まずは飼育員として働いている方もいます。

 

 

まとめ

はっきり言って動物園への就職はコストパフォーマンスが悪いです。まあもとはと言えば、獣医学部への進学もコストパフォーマンスが悪いと思いますけど!

 

それでもやはり動物に関わりたいと思ってしまうのが動物大好き人間や僕たち獣医畑の人間です。動物園は珍しい動物や大型の動物とか関われる数少ない職場です。狭き門なのは間違いないですが、それでもやりたいという気持ちはとてもわかります。熱意ある同胞を陰ながら応援しています。

 

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