【畜産ワーホリ】豚で稼ぐ!オーストラリアの豚農場のお仕事とお給料をご紹介!
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オーストラリアにワーホリをしに来る方に中には、セカンドビザのためにファームで働く人も多いですが、ファームはファームでも畜産ファームで働く方は少数なようです。今回はあまり情報が出回らない養豚場のお仕事について僕の体験談をもとにご紹介します。

 

 

オーストラリアの養豚

オーストラリアの畜産というと、やはりオージービーフということで牛やもしくは広大な牧場に羊が放牧されているのをイメージする方が多いと思います。実際に海外にバンバン輸出されているのはこれらの畜産物で、豚は主に国内で消費されています。生産量は日本の半分以下なので、そこまで盛んではありません。

 

養豚場の形式は日本と同じように舎内で集約的に飼育するものが主流で、僕が働いていた農家もそうでした。まあ普通に豚小屋の中でエサを管理しなが飼ってるよってことです。ちなみに放牧のように外で飼われている豚もいて、スーパーで「free range」とかって書かれて売られているのはそういうのびのび育ったブタさんです。

 

養豚農家はいろいろなところにありますが、僕が求人を探していた感触ではワーホリを募集している農家はQLD州にあるものが多かったです。中でもブリスベンから内陸に行ったトゥーンバ近郊にたくさんあるイメージです。僕がいたのもトゥーンバから1時間ほど西に行った田舎で、この辺りは穀倉地帯で大規模な豚の飼料工場があるため、豚農家も集まっていると僕のボスが言っていました。※田舎なので車などの移動手段が必須なところがほとんです。

 

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養豚場のお仕事

オーストラリアの人たちの朝は早いです。豚農家もその例に漏れず、始業は朝6:00~7:00、終業は2:00~3:00といった感じでした。ここでは養豚システムの詳細はみなさん興味がないと思うのでいったん置いておいて、仕事内容をご紹介します。

 

餌やり

豚にエサをあげます。子豚、肥育豚、母豚と豚の段階によって飼育されておる小屋が別れており、それぞれ違うエサをあげます。自動化されているところは操作方法を覚えたり、どの豚にどのエサをあげるかを覚えたりする必要があります。

 

慣れれば楽勝ですが、お腹を空かせた豚の勢いが最初は怖いかもしれません。でもとてもいい食べっぷりなので気持ちがいいです。若いやつにたくさんご飯を食べさせてくるおじさんおばさんの気持ちが少しわかりました。

 

あとは母豚は健康状態の把握のため、個々にどれくらいエサを食べたかを毎日3食記録するので少し大変でした。母豚は噛んでくることがあるので、気をつけましょう。

 

種付け

メスの豚の発情をチェックし、種付けを行います。普段は別のペン (檻)で飼われているオス豚を連れてきて、メスの反応を確認します。基本的にはメス豚の背中に乗っても、逃げ出さなければその子は発情しているというサインになります。

 

発情を見逃すと次の発情まで3週間待つことになって生産性に影響するので、やや責任を感じますが、慣れれば発情を見分けるのは簡単だと思います。発情したメスの背中には座れるので、チェックするフリをして一休みしましょう。

 

あとはオスの豚がでかくて怖いかも知れません。一度2匹のオスが戦い始めてしまったことがありましたが、手がつけられず焦りました。がんばりましょう。

 

 

豚の移動

育った豚をトラックに載せる、多くなった子豚を母豚から引き離す、出産が近づいた豚を分娩用の柵に入れる、といったように豚の移動を絶えず行います。豚ボードと豚パドルという装備品を巧みに使いこなす必要があります。

 

一番厄介なのは初めて出産する若メスを分娩用の柵まで連れてくるときかなと思います。慣れていないので暴れだすやつもいて、がっぷり四つで豚と取っ組み合う場面が必ず発生します。まあ若メスサイズならギリギリ勝てますが、消耗が激しいです。

 

 

お掃除

豚を移動させたあとの部屋 (ペン)を高圧洗浄機できれいにします。後に来る子たちが病気をもらわないように、うんちひとかけらも残さず完全にきれいにする必要があるので神経を使います。

 

そして何よりずっと洗浄機のトリガーを引きっぱなしで耐久2時間コースなどになるので、手が痛くなります。がんばってもどこかに汚れが残ったりするのは人の作業の悲しいところで、後から汚れを見つけたボスに「あら!まだ汚れが残っているじゃないのよ」と姑のような小言を言われたりします。

 

 

豚の健康チェック

豚舎を見回り、死んでいる豚や具合の悪そうな豚がいないかチェックします。多いのはヘルニア (椎間板ヘルニアじゃなくて、お腹の中身が皮の下まで飛び出してきちゃう鼠径ヘルニアなどです。わかりにくいですね)、跛行 (痛くてうまく歩けない)などですね。見つけたらマークをして、お薬を打ちます。

 

これとは別にワクチン接種も日々の仕事として行います。子豚にはコクシジウム、サーコ、母豚にはパルボ、レプトスピラ、サーコ、大腸菌症などですが、まあ豚の病気はどうでもいいですよね!割愛。

 

その他

メインは上のような仕事ですが、他にも細々した仕事はあります。精神的にきつかったのは、ウンチやらなんやらが最終的に行き着く肥溜めのメンテナンスですね。汚水はそこからポンプで汲み出されるんですが、そこに豚の胎盤が絡まるとポンプが壊れてしまうので、そうならないよう肥溜めから胎盤を拾い上げます。心を無にする訓練になります

 

 

お給料と待遇

僕が働いていたファームは素敵なホワイト企業でした。

 

  • 時給24.36ドル (正規のカジュアルジョブ最低賃金)
  • もちろん土日は2倍
  • スーパーアニュエーション (年金)
  • フリーアコモデーション (家賃タダ)

 

中でもフリーアコモデーションは素晴らしいですね。農場の横にある一軒家に1人で住ませてもらって家賃も光熱費もすべて無料でした。その代わり農場の夜の戸締まりなどを任されていました。

 

基本的に週40時間、で土日も2週に1回は働いていたので、手取りは週900ドルくらいでした。家賃がタダで周りになにもないのでお金は貯まりました。加えてスーパーアニュエーションという年金もしっかり積みたたてくれていたので、出国する際にはボーナス数百ドルをいただくことができます。

 

あと僕が出会ったオーストラリアの畜産農家さんたちは基本みんなとっても優しかったです。僕がラッキーなだけでしょうか。ブタのボスも1人暮らしの僕を気遣って飲みに誘ってくれたりしました。そしておごってくれました。ありがとう。

 

いいところ&わるいところ

野菜や果物のファームと比べた、養豚場の特徴を書いています。

 

1.人数が少ない

養豚場ではバックパッカーを大量に雇っているわけではなく、数人ヘルプで雇っているケースが多いようです。僕がいた養豚場では従業員は僕を入れて5人でオーストラリア人のボス、フィリピン人のワークビザの兄さん2人、カナダ人のバックパッカー、そして僕でした。

 

そのためしっかりと教育してくれるし、無料アコモデーションもきれいで独り占め、週末にはボスが気を遣ってパブやお祭りに連れて行ってくれてご馳走してくれるなど、大切に人間として扱ってくれました。

 

逆にバックパッカーのみんなとワイワイみたいなファームの醍醐味は皆無です。また基本ど田舎になるので、にぎやかな暮らしは難しいです。そういうのを求めている人は畜産ファームはおすすめしません。

 

 

2. 覚える仕事が多い

ファーム仕事の中にはひたすら同じ作業をする、といった種類のものも多いですが、養豚場はいろんな仕事を覚える必要があり、曜日ごとに流れが違ったりします。飽きにくいのはいい点ですが、英語しゃべれなくてもやっていける、というほど簡単な仕事ではないかもしれません。一回覚えれば簡単ですが。

 

僕がいたところは土日シフトは1人で働くことになるので、仕事をしっかり覚え、記録をつけることが必要でした。なのでやはり体力あればなんとかなる、というわけではないと思います。

 

 

3.臭い、汚い

慣れてしまったせいでうっかり忘れていましたが、間違いなく臭くて汚い現場です。ウンチがおしっこドンとこいの人しか無理です。高圧洗浄中はいろんなものが飛び散って顔にかかります。ちなみに豚舎にはゴキブリやハエがたくさんいます。

 

まあ臭いとかにはすぐ慣れます。僕は1週間くらいで何も気にならなくなりました。人体の不思議ですね。僕の登場によって豚たちが体臭を消す努力をし始めた可能性もあるほどです。

 

 

4.屋内仕事で体力的は楽

豚小屋の中で作業するので、日に当たりません。これはありがたい。また重いものを運んだり、中腰の体勢が多かったりもないので体力的にも楽です。唯一ブタ移動のときだけ、ブタを抑え込むパワーが必要なときがあります。

 

仕事の見つけ方

僕はGumtreeで見つけて応募しました。養豚に関してはGumtreeBackpacker job boardの2つをチェックしていればいいと思います。

 

採用されるコツ

  • 求人が出てからすぐに応募する

僕は求人掲載から数時間でアプライし、翌日に電話面接、採用となりました。僕が働き始めてからも応募者からのメールがたくさん届いていましたが、ボスはもう見るの疲れたから求人消しといたと言っていました。やはり早く応募することはとても大切です。

 

 

  • 動物関係のバックグランド

やはりこれはあった方がボスの目に止まりやすいのは間違いないと思います。一緒に働いているフィリピンの子もアニマルサイエンス学科を卒業したと言っていました。ちなみにカナダ人のバックパッカー姉さんは全然動物のバックグランドはありませんが、直接履歴書を持ってきて採用になってみたいです。直談判はやはり有効なようです

 

 

  • 友達採用

まあこれは言わずもがなですね。そんなこと言っても豚農場で働いている友達なんていねぇわ!と思うでしょう。逆に僕もボスから誰か友達で働きたい人いたら教えて~と言われていましたが、ずっと畜産農家を転々としていた僕に日本人のワーホリ友達はそれほどおらず、誰も紹介できませんでした。

 

たまに日本人からのアプライがあると「この日本人どう思う?知っている人?」などと聞かれましたが、そんなわけない。あのとき「友達だよ」って言ってあげればよかったかな。岐阜県の男の子ごめんね。

 

まとめ

豚農場はなかなか覚える仕事が多かったり、汚かったりで少し大変な面もありますが、仕事は屋内だし、体力的にもきつくないし、給料は良いし、子豚には癒やされます。

 

みんなでワイワイがあまり好きではないし、体力も自身がないけどファームで働く必要がある、または余暇はどうでもいいから稼ぎたい人、動物が好きという方にはおすすめな職場です。一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

※興味をもってお問い合わせしてくださるのはとても嬉しいですが、知らない方をご紹介することはできませんのでご容赦ください。

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