みなさんはリトルガラパゴスって聞いたことがありますか?ご存知ガラパゴスがあるエクアドルのお隣に位置するペルーにその島は存在します。今回はそんなリトルガラパゴス、バジェスタス島についてご紹介します。
ガラパゴスに行きたかった
「ガラパゴス行ってきたぜ!」
僕がアンデスの動物を見ようと南米をさまよっていたとき、宿で出会う長期旅行者たちが誇らしげにそう言うのを何回か聞きました。悔しかった...。僕だって行きたかった。でもね、そんなお金ないよ。旅費が稼ぎきれないまま勢いで南米に来てしまった僕の毎日のメインディッシュはケチャップをかけた白米でした。ごはんを鍋で炊くときはお塩をふるとくっつかなくて素敵です。
そんなこんなで、低予算でなんとかガラパゴスに行こうと調べはじめた僕の目に飛び込んで来たのが「リトルガラパゴス」またの名を「庶民のガラパゴス」。どうやらペルーのパラカスという街から行けるバジェスタス島という島がそう呼ばれているようでした。バジェスタス島クルーズは数千円で行けるらしい。ということで僕はペルーの首都リマからバスで3時間ほどのパラカスへと向かったわけです。
パラカス到着
リマのバスターミナルからCruz del Surのバスで3時間ほどかけてパラカスに到着。バスターミナルから街の方へ下っていく途中に旅行代理店的な場所を発見したので、翌日のバジェスタス島クルーズツアーを予約しておきました。3000円弱でした。その後適当に見つけたホテルに突撃して宿確保です。一応観光地なのでホテルはぼちぼちあります。
やることもないので海沿いのレストランで夕食。外れの方にある空いてるレストランで海鮮チャーハンとマリネを食べました。セビーチェという魚介マリネはペルー沿岸部の名物です。
そしてこのあと僕はマリネをたらふく食べたことを後悔しました。ホテルに帰って寝ようとしていると、便意に襲われました。
そして出てきたのは水。
お腹は痛くないけど水。怖い。その後も夜通しおしりから水を吐き出し続け、朝を迎えました。朝になってもお腹はゴロゴロし続けていましたが、もう出すものはない!僕は肛門に一抹どころではない不安と爆弾を抱えたまま、逃げ場のない2時間強のクルーズへ向かうのでした。
ドキドキ☆便意と行く2時間クルーズ
集合場所となるパラカスの船着き場から30人乗りくらいのこじんまりしたボートでバジェスタス島へ向かいます。便意の波に揺られながら海に出ると、早速海鳥たちが船と並走してくれました。
途中、エル・カンデラブロ(燭台)と呼ばれる地上絵が見られます。この絵についてはナスカとの関連など詳しいことはまだよくわかっていないようです。
そんなこんなで40分くらいかけてバジェスタス島に到着!アーチが冒険心をくすぐります。
芳しいケモノの臭いとオタリアの「アウアウ」海鳥たちの「ギャース」がこだまします。興奮でこのときは便意を忘れられました。
切り立ったところには海鳥がびっしり。
浜にはオタリアびっしり。
オタリア...か? なんか違う気がする。オタリアはアシカの仲間ですね。英語ではアシカの仲間はシーライオンと呼ばれます。その名の通り、オスには立派なたてがみが生えます。オタリアのたてがみは若干オレンジっぽい感じですが、ここのアシカたちをよくよくMy双眼鏡で見てみると、オタリアっぽくない。ミナミアメリカオットセイかな?でもみんな「オタリア!」って言ってるし...。おそらく分布的にオタリアもミナミアメリカオットセイもどっちもいそうです。
オタリアはコレ。成熟したオスはとっても立派でかっこいいですね~。メスや未成熟のオスはこれほど特徴はないので、今回ミナミアメリカオットセイかオタリアか僕にははっきりと断言はできません。修行不足でした。ちなみにオタリアはミナミアメリカオットセイを襲うそうなので、うまく共存できているかは謎です。
まあ島はこんな感じ。海鳥とアシカがいっぱい。ペンギンもいるみたいですが、ちょっとわからなかったです。そして目的を終えて一息ついた僕の、その一瞬のスキを逃さないヤツがいました。そう、便意です。波にボートが揺られるのに合わせて、便意の波も僕を揺さぶります。途中、アジア人が珍しかったのか、ペルーのおばちゃんたちに一緒に写真を撮ってと頼まれ、撮影会が始まりましたが、僕の顔はひきつっていたことでしょう。
遠くを見たり、妄想を膨らめてみたり、必死に気を紛らわせながらようやく港にたどり着いた僕は、猛ダッシュで港のトイレに駆け込み、奇跡的に事なきを得たのでした。
まとめと感想
さて僕にとっては過酷なツアーとなったバジェスタス島クルーズですが、総評すると「まあまあ」かなと思います。たくさんのオタリアは見応えありましたが、うーん、なんだかなぁ...。だってガラパゴスじゃないもん!!南米の太平洋沿岸にある動物がいる島、という点では共通しているかもしれないけど、ゾウガメもウミイグアナもいないじゃない。そりゃそうだ!
でも2000円ほどでアシカがいっぱい見れちゃうんならお得ですよね!近くに寄ったら行ってみてもいいと思います。安いし。注意点としては前日に生の海産物をたくさん食べないことです!
泊まった宿「Paracas back packers house」
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