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ペルシャの影響が残っている中央アジアの国々では春分の日にお祭りがあります。踊りや特別な食べ物などを楽しむことができてとても楽しいと思います。なかでも僕が見たかったのは騎馬ラグビー「ブズカシ」または「クッカリ」です。今回は情報がほぼない騎馬民族のスポーツ「ブズカシ」と、そこにたどり着くまでの僕の奮闘をご紹介したいと思います。

 

騎馬民族の祭りが見たい

ペルシャのお祭りナウルーズ

騎馬遊牧民の暮らしに憧れ、中央アジアはウズベキスタンをウロウロしていた僕。来る3月21日は春分の日でした。ペルシャ暦 (イラン暦) ではこの日は元日に当たり、中央アジアの国々では国家の祝日にされており、ナウルーズと呼ばれる大規模な祭りが開かれるのです。

 

僕が滞在していたサマルカンドでもフェスティバルが開かれ、きらびやかな舞や伝統的な料理が振るまわれるらしい。

 

しかし!

 

僕が求めているのは、舞でも飯でもない。そう「ブズカシ」です。(またの名を「クッカリ」その他にもいろいろな呼び名があることが後ほどわかりました。)

 

ヒヴァで舞を練習する女の子たち。

ブズカシが見たい

ブズカシとは馬に跨った男たちが羊を奪い合い、ゴールに羊を叩き込んだ者が勝者となる、そんな伝統的スポーツ。と聞きかじった僕は興奮が抑えられませんでした。なんと荒々しい祭りでしょうか。羊を馬に乗って奪い合う?これぞ騎馬民族の真価を見られる、漢の祭りじゃあありませんか。

 

宿の人に「ブズカシ、ブズカシ」と聞いてみると (聞けてはいない)、「あー「クッカリ」のこと?多分どこかではやってるんじゃないかなぁ。まあ市場で聞いてみなよ」ってな感じ。この辺の地域では「クッカリ」の方が通じそう。そしてどうやら、全国民が楽しみにしているわけではない様子。まあいいでしょう。なんとしてでも会場を発見してやりますよ。

 

市場へ続く道。サマルカンドはきれいです。

 

ということで、どこでやっているかの情報もまったくないまま市場で聞き込み開始。しかし有力な情報が得られない。みんな「あーどこかの村ではやってると思うよ」みたいな感じ。まあなんとなく予想はついていました。そしてやはり困ったときはタクシーのおじちゃんに聞くのが一番!

 

そしてタクシーのお兄さんを捕まえ、「クッカリ!」とアピールすると、「うーん」と険しい表情。そして「友達に聞いてみるからまあ乗れよ」と僕のクッカリ探しに付き合ってくれることに。

 

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ブズカシ (クッカリ) 会場探し

そして意気揚々とタクシーに乗り込んだ僕は、タクシーお兄さんと一緒に会場探しを始めました。と言っても僕にできることはお兄さんを応援することのみ。道行く人に聞いたり友達に電話をかけたりしてくれますが、なかなか有力情報が得られない様子。しかし、ついに郊外で捕まえた軍人さんから、そこから車で2時間弱ほど行った村で午後からクッカリが行われるらしいという情報をGET。(多分そんな感じ。英語は伝わらないからしょうがないね!)

 

そしてタクシーお兄さんと地図を見ながらその村へ向かいました。

 

道なき道を進むタクシー。お兄さん、ごめんよ。

たどり着いた村で歓迎を受ける

そしてたどり着いた小さな村。楽しげな音楽が聞こえてきます。大人も子供も人がいっぱい通りに出ていてなにかを食べたり、歌ったりしています。楽しそうです。

 

そして村の主力おじさんたちが集まっているところで、タクシー兄やんが「こいつ日本から祭りを見に来たんだ (予想)」と僕のことを紹介してくれると、みんな大歓迎してくれました。

 

とりあえず、外に用意されている丸テーブルに連れて行かれ、祭りのときに食べる伝統料理をたくさんよそってくれました。サマヌーと呼ばれる小麦で作ったジャムみたいなもの。ウズベキスタンではスメレクと呼ばれ、この祭りの日にみんなで食べるそうです。ちなみに味はほぼありません。ええ。言うならば小麦本来の旨味ってやつでしょうか。

 

みんなウズベキスタン語でニコニコ話しかけてくれます。

 

すると、おじさんに連れられ、高校生くらいの男の子が。「こいつは村一番の秀才で、英語が話せるんだ!(予想)」と紹介された男の子は恥ずかしそうに「Hello, my name is...」と話しかけてくれます。やはりどこも若い世代の方は学校で英語を勉強するようで、簡単なやり取りができました。ありがとう。

 

そうしていると通りに馬に乗った男たちがたくさん現れてきました。周りには、はしゃぐ子どもたち。いよいよクッカリの時間がやってきたようです。

試合開始

熱気がうずまく会場に到着。村からすぐの河原です。予想以上にたくさんのプレイヤーがひしめき合っています。どうやらチームなどはなく、完全な個人プレーの様子。そしてゴールは決まっているけど、フィールドは河川敷全体ということで、馬がどこに来るかわからないらしい。危ないからこっちに来いと、トラックの荷台の上に乗せてもらって観戦することに。どうやら村の人達もここで観戦するみたい。

そうこうしている内に試合が始まっている。

入り乱れる馬と人。かなり荒々しく羊ボールを奪い合います。

羊ボールはかなり重そうですが、腕力でゴールとされる区画まで羊を運びます。

かっこいいですね~。

そしてタッチダウンを決めた猛者には金一封と賞品が授与されている様子。写真は賞品を授与する村長さんたち3人組 (予想)。

一度タッチダウンされたら、小休憩の後、羊を真ん中に置き直してわりとすぐに再開。これを繰り返します。ちなみにこの羊さんは、屠殺されたものの内蔵を取り除き、代わりに砂をつめたものらしい。

村のおじさんたちの意地とプライドがぶつかり合います。

観客も大興奮。観客席スレスレまで馬がもつれ込むことも多々あり。結構スリリング。

 

なぜかタッチダウンしていない僕も、表彰場所に連れていかれ、賞品をもらっちゃいました。賞品はシャツとお祈りマット。この辺りはイスラム教徒が多く、みんなお祈りをしているようです。いらないよ!といったのに金一封も押し付けられました。馬にも乗ってみろよ!と言われ、乗馬体験までさせてもらいました。

 

まとめ

人の温かさに感動

クッカリを見ることができて大興奮だったのは間違いありませんが、それ以上にウズベキスタンの人々の優しさが胸に沁みました。一緒に会場を探してくれたタクシーお兄さん。橋がない小川もタクシーでがんがん渡ってくれました。故障しなかったかな...。代金も最初に決めた安い値段だけしか請求されませんでした。当初の予定よりかなり遠くまで来たのに。もちろんちょっと多めに払いましたけど。

 

村の人もとても歓迎してくれて、いろいろ世話を焼いてくれたり、馬に乗せてくれたりしました。おれの家に泊まっていけよ、とたくさんのおじさんが声をかけてくれました。本当にありがとうございました。

 

旅情報とまとめ

サマルカンドから南西に行った小さな村で見ることができましたが、詳細な情報は僕もわかりません。タクシーのおじちゃんに「クッカリ!」と聞いてみるのが一番だと思います。年に一度しかやっておらず、なかなか興味ある人も少ないかと思いますが、とてもおもしろい祭だと思います。

 

ウズベキスタンはビザが必要で、出入国の管理も厳しい国です。宿泊も厳しく管理されており、非認可の場所に宿泊すると制度上は出国時に罰金を支払うことになっていたり、少しめんどくさいところではあります。しかし、サマルカンドをはじめ観光資源がたっぷりで、人も優しく、僕の大好きな国のひとつです。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。(2016年3月)

 

 

 

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