最近は留学が身近になってきているようで、僕の周りにも短期や長期で留学する人が増えています。交換留学であれば所属大学からの援助やJASSOの留学支援制度などで奨学金を獲得しやすいかと思いますが、海外大学院の正規課程に進学するとなると、奨学金をいかに獲得するかが受験生を大いに悩ませる問題になります。
今回はそんな大学院留学の奨学金についてまとめてみましたので、ご参考にしていただければ幸いです。※今回扱う奨学金はすべて返済不要の給付型奨学金になります。
おすすめの奨学金応募計画
僕が修士課程への留学を対象とするメジャーな奨学金 (援助が手厚い) のうち、特定の国にしばられないものを挙げるとこんな感じかと思います。
- 8月下旬締切
- 約10名
- 奨学金(月額) 20万円
支度金50万円(往路渡航費含む)
復路航空賃(留学終了後の帰国時1回分)
授業料(留学当初の2年間に限り年間300万円以内) -
支援内容が手厚く、応募書類もスタンダードなものなので、まずはこちらに応募してみるのをおすすめします。もちろんその分人気なので、書類落ちすることは当たり前くらいに思っているといいと思います。まあ練習です。
- 8月下旬締切
- 約10名
- 月額US2000ドル相当の円貨
往復航空賃(実費)
授業料(実費年間300万円以内、2年) - 書類手書きでたくさん
支援内容は中島記念国際交流財団さんと同じく手厚いですが、書類が多く手書きで書かなければならないものもあるので非常に労力がかかります。また研究計画は英語で書かなければならないためこれも大変です。自分の志望動機や研究計画を練り直すいい練習にはなると思いますが、余力があればやってみるくらいでいいかもしれません。
- 10月下旬締切 (取りまとめ大学によって異なるので注意)
- 約100名 (博士含む)
- 月額月額8万9000円~14万8000円 (地域による)
授業料実費 (上限は年250万円) - 英語スコアの他に成績評価係数2.7以上という足切りあり
- 推薦状が2通必要
多くの人にとって大本命になるのがJASSOの奨学金ではないかと思います。募集人数が多いので比較的採用されやすいと思われます。英語スコアに加え、成績に割と厳しいハードルがあるので注意です。書類は少し多めで独特のものがありますが、基本的なものは上記の奨学金に共通するため内容は使い回せます。ここで書類をしっかり通すためにも上の奨学金などで書類をつくりつつ練り直してくるのがいいかと思います。※この中ではこれだけ推薦状が2通必要なのでその準備も早めにするといいかも。
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- 10月末締切
- 約15名 (うち学部留学が例年1名程度)
- 月額20万円のみ (最大2年間)
- 英語要件がTOEFL ibt 90点以上と少し易しめ (IELTSは7.0)
- 書類は手書きだが簡素
みんなの最後の希望、平和中島財団の奨学金です。募集日程が他よりも少し遅いため、余裕をもって書類を作成できるかと思います。手書きですが、履歴書1枚と留学計画&進路計画合わせてA4で1枚の非常に簡素なものです。逆に何を基準に選考しているのか不安になりますね!書類作成に手間はそれほどかからないと思うのでとりあえず出してみることをおすすめします。
以上が国に関係なく多くの人がアプライする奨学金かなと思います。この4つ、もしくは伊藤国際教育交流財団を除く3つを順に応募していきつつ、他の独自の奨学金があれば手を出す、というのが僕のおすすめです (米国ならフルブライトなど)。ただ出せる奨学金にはすべて出す!これが鉄則ではあるので余力のある人はどんどん出すべきです。
奨学金獲得のために
1.英語のスコアをとりましょう!
これは絶対必要なので、早くとりましょう。僕はギリギリでとったので、証明書類が期限までにとどくかどうかの戦いをしました。英語の勉強はなかなか大きな負担だと思うので早めにとりましょう。受験料が高いので、「しっかり勉強してから受けよ。」とやっていると結局受けるのがズルズル遅くなって僕みたいになります。さっさと受けてみることをおすすめします。
2.推薦状は早めに
これもよく言われることですが、推薦状は早めにお願いしておくことをおすすめします。上記の奨学金の推薦状はすべて日本語でいいので、自分で作って持っていくのもそれほど負担にはならないと思います。僕はそんな感じで、幸い指導教官の先生も人格者でしたので問題はありませんでした。
3.実績も作っておくといいのかな
特に理系は学会発表や論文投稿の実績があるといいのかなぁと思います。JASSOなどでは自分が書いた論文があれば添付するように求めらますので先生に早めに相談して、論文投稿までこぎつけられると箔がつくかもしれません。医学部を卒業した先輩は卒論もないから困った、と言っていました。
まとめ
奨学金はたくさんありますが、採用人数が少ない狭き門です。僕も最初は書類で落ちて「もう無理かも」と諦めかけましたが、諦めずに応募していたら無事いくつかの団体で採用していただけました。英語のスコア取得やらなんやらでかなり消耗するとは思いますが、応募しなければ絶対採用されません。めげずに応募してみることをおすすめします。
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